曲木 上手く行かず。
昨年(2021年)の夏頃、ちょっと複雑な曲木を使った椅子ができないか?という依頼がありました。
曲木、、やった事はないのですが、時間をかければなんとかなるのではないか、、、
いい機会であるからトライしてみよう!と思いました。
色々調べると、岡山県の木工屋さんが開発したやり方(アイロン方法)を紹介しているサイトがありました。
https://www.forest.ac.jp/academy-archives/steam_iron_bending/
この方の作った椅子は、かつて2回展示会で見たことがあるのですが、それは、それは、素晴らしく、このレベルのものは、まだまだ自分は制作出来ていないな!と思っています。
世の中には、素晴らしい作り手は沢山いて、””まあ、自分なりに頑張らなくてはなあ!””なんて思ったりしています。
さて曲木
これが5回目
曲木は外側が割れ易いという事で、帯鋸の刃を利用して”帯鉄”というものを準備しなければなりません。
帯鋸の研磨屋さんから要らない刃を分けてもらい、近所の鉄鋼屋さんに刃の所を切ってもらいました。
どうも刃をグラインダーか何かで落とすのは大変な予感がしたので、切ってもらったのですが、鉄鋼屋さんでも結構大変だそうだ。
帯鋸の刃は薄い(1,5ミリ位)から簡単に鉄鋼ドリルで空けられる、と思っていたらビックリ!
特殊な鋼のようです。ステンレス用で何とか穴あけが出来て、治具が出来る。
先ずは材料を布で包み、その周りをアルミホイルで巻き、アイロンを当てる。
1回目
いとも簡単に折れてしまいました。
材料はブナ、ブナは曲木に適している(トーネットの椅子)ので、ビーチ材(ブナ)でトライしたのですが、これは明らかに温度が低すぎたのだと思う。(アイロンあて45分)
2回目
1回目の反省点、熱が低すぎると思い、今度のアイロンあては倍の90分
布も長い薄手のもの(シーツ)を使う。
結構簡単に曲がったので、ホー!上手く行ったぞ!と思ったのも束の間
ビリビリに折れているではないか!!
これはやはり人工乾燥材だからだ!と思う。。ちゃんと説明では、人工乾燥材では上手く行かない!と書いてあったことを思い出す。
天然乾燥材、、自分の所には、結構幅広の欅があるが、これを材料取りに使うのは結構もったいない気もするけれど、先に進めなければ!と思い3回目のトライ!
今度はアイロンを2個でいわゆる二刀流で更に熱くして(90分)、曲木にトライ。
欅でも簡単に曲がる事が分かる。
帯鉄と木の長さの関係が微妙。と書いてあったのだが強引に曲げてしまおう!と思って作業していたが、根本に負荷がかかりすぎて、帯鉄が切れてしまいました。。向かって右側
曲げる時に、アルミホイルと布が邪魔になると思うようになる。
このざま
もう一度、鉄鋼屋さんに治具(帯鉄)を切ってもらい、今までの失敗を思い出し、治具を作り直し、冷静になってトライ!
二刀流も上手く行き、材料も静かな欅を使い、結構楽に曲げられる。
ん~、これで第一段階も終わった様かな?と思い、クランプを外す。
曲がりが2日で20cmも、戻って開いてしまいました。。
ん~ん~。。アルミホイルを外してしまったのが原因なのか?どうか、、再チャレンジするしかないか、、、
他の物を制作の合間に進めているので、始めてから5か月経ってしまいました。
”説明会”では、いとも簡単にやっているようですが、どうも基本的にどこかが間違っているのかもしれません。
お客さんには、”いつ出来る”かハッキリ言えないし、まだまだ複雑な曲げが残っているから、本当に完成出来るのか、、もうそろそろ、タイムリミットも来ているようです。。。
ん~
a:621 t:1 y:0
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