オリジナルって?
先日製作した椅子について
お客様の要望で欅のテーブルのセット(テーブル、ベンチ、椅子2脚)を作りました。
いつものように色々と打ち合わせをして要望を聞いていったのですが、どうもピンとこなかったのと、座り心地も確認したかったのでテストピースを作る事にしました。
気になるところ、強度などを修正しながら、また要望を聞き入れ、”自分なりに”まとめあげたつもりで、結構気に入っていたのですが、、、
テストですので、材料は余ったものですし、仕上げなどはせずに、取り敢えずの形なのですが、、、
お客さんに確認してもらったのですが、どうも、気に入らない雰囲気です。
まあ、こういうことは当然あります。そしたら”今までの要望は忘れてくれて、新たにこんな雰囲気で欅で作ってくれ!”ということになりました。
これは旭川家具の有名なカンディハウス というメーカーのルントオムという人気チェアーで、スタッキングも出来て、デザイナー、メーカーが力を注いでいる商品です。
スタッキングは必要ない、材料は欅、座は木にしたい!ということが要望で、確かに今迄の要望とはかなり違いがあります。
何とか自分なりにまとめよう!と思ってもイメージが強すぎて、やはりマネっぽいものになってしまいました。
変えた所 補強の意味で脚の”貫き”を入れ、座の力板は狭くして、脚の形なども変えてみました。
座板はオリジナルでは丸いようですが、ちょっと楕円にしてみました。このケヤキの木目はいいですよ!!
肘掛けの面取りはデンマークのウェグナーというデザイナーのブルチェアーからのイメージで削ってみました。
なんだか、結局”寄せ集め”でこれでいいのだろうか??と思いながらの制作です。
しかし世の中の家具は、皆どれもそんな新規のものなんてないのだから、”よし”としなければ先には進めないのかもしれない!なんて自分に言い聞かせました!!
新しい試みは結構あったので、制作は楽しい!!のです。
制作終わってから、何気なくネットサーフィンしていたら、飛騨の”柏木工のソフィー”というものがありました。
カンディハウスと柏木工、、どちらも家具メーカーの巨頭ですが、やはり全く”新しいもの”なんて難しいのでしょう、、
テストピースで作ったもの、座をクッションにして、いつか製品にしてみたい!!と思っています。美術館などの休憩室にいいのではないか??なんて想像したりしています。。
今日は3月12日、震災から12年1日目です。
もうじき桜も咲きそうです。
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